自己用以外で初不動産を競売で落札。何もかもわからない状態ですが、進めるしかない。
下準備さえしておけば、なんとかなるものです。
今回は登記完了後、前所有者との直接交渉編を紹介。
不動産ほしいほしい病にかかって、勢いで落札してしまった中古マンション。
冷静に考えると少し高かったかなーと後で思うもの。
不動産購入には勢いが必要。
とはいえ、不動産は同じものは二度と出てくることはなく、物件の条件・築年数等同じものはまずありえません。
そうなると、あまり考えすぎても購入できないし、やはりある程度の勢いとスピード感がないと購入できません。
当然ライバルも多く、競売の場合はプロである不動産屋に勝とうとすると、金額面でがんばるしかない。
不動産競売についての今までの経緯↓
前回は登記完了後に、購入物件に突撃してみました。
しかし、所有者はおらず、鍵が開いていたので物件に突撃。
この時点で筆者てきとーるの所有物なので、普通に入れるはずなのですが、とにかく怖くてドキドキ。
ゴミ屋敷だし、不動産競売にかけられるような人なので、人生どうでもいい、と思っている人かもしれないので、危険性も高い。
結果、前所有者との対面は果たせなかったので、部屋にあったメモ用紙に電話番号と名前を残し、玄関ドアに貼っておきました。
翌日の午前、前所有者から電話があり、不動産競売で落札したので、立ち退きをしてもらいたい。
詳しい話は伺うので、そのときに話しましょう、と伝えて最初のハードルを越えることができました。
連絡が取れたのでこれで一安心です。
まったく連絡が取れないとかどうしようもないですからねー。
では、今回は直接交渉時にやることについて紹介。
ゴミ屋敷中古マンションフルリノベビフォーアフター↓
前所有者との直接交渉で必要なモノ・条件・費用 不動産競売落札
今後どうしたいのかを明確にする
- 物件を明け渡して欲しい
- ○月○日までには出て欲しい
- ゴミ屋敷なので、ゴミは買ってに捨てる、後で文句は言ってほしくない
- 費用は一切こちらで負担するつもりはない
- 管理費・修繕費積立金の滞納を払って欲しい
まー、色々書きましたが、とにかく出ていって欲しいというのが最大の目的。
もちろんこちらに何も影響がないことが条件。
ただ、不動産競売にかけられるような相手、普通に交渉できる人なら、競売にかけられる状況にはなってないでしょう。
やはりいい加減なことをやられるのは分かっているので、書類をしっかりと締結して、証拠を残すことが大事。
もちろん無視されることもあるでしょうが、書類があればあとあと法的に行動する場合にも役に立ちます。
そう、同意契約書は必須。
直接交渉の前に準備しておく書類
- 建物明け渡し同意書
- 残存動産所有権放棄書
この2つの書類を準備しておき、初対面時に印鑑とサインをしてもらい同意してもらいます。
建物明け渡し同意書の一つで、残存物所有権放棄書を兼ねることができますが、今回はすぐにでもゴミを捨てたいので、別で用意。
明け渡しには1ヶ月の猶予をもたせつつ、その間に片付けを全て完了させる。
明け渡しの費用は必要なのか?
結論:交渉次第で相手に金銭を渡す必要はない
いろんなサイトにも書いてありますが、意見は様々。
明け渡しを即時に行うため、引越し費用、新居物件の初期費用の負担等、片付け費用等。
ゴミ屋敷で引越し費用や片付け費用まで負担してたら、大変なことになります。
ゴミの片付けだけで、おそらく10万円以上はかかります。
さらに引越し費用と片付け等まで考えると、30万円以上は確実。
不動産会社等、スピーディーに片付けてそうそうに収益化できる企業であれば、そのほうがいいでしょう。
しかし、個人になるとそんなスピーディーにできないし、費用負担も厳しい。
個人での強みはやはり全て自分で動いて、とにかく費用を浮かせること。
DIYです。
直接交渉で必要な書類の準備方法 不動産競売
建物明け渡し同意書 必須
相手に不動産を明け渡してもらう為の条件を記載し、同意してもらう。
書類を準備することで、本気だということを示し、ちゃんとした手続きの基行うので、相手もしっかりと応じてもらう対策。
建物明け渡し同意書の内容
〇〇物件、前所有者の〇〇(以下「甲」という。)と所収者の〇〇(以下、「乙」という。)とは、後記建物の表示記載の明け渡しに関し、以下のとおり合意する。
1,甲は後記建物の表示記載の建物(以下「本件建物」という。)内に存する一切の動産を、令和3年9月15日迄に他に搬出したうえで、本件建物を同日限り乙に明け渡す。
2,甲は令和3年9月15日までに本件物件を乙に明け渡さなかったときは、以降、本件物件を明け渡すまで、1日当たり金1万円の延滞損害金を乙に支払う。
3,甲は別紙の残存物所有権放棄書の通り、令和3年8月16日以降本件物件に残置した動産については、全てその所有権を放棄し、乙が本件物件に立ち入りこれを任意に処分しても、何ら意義を述べない。
4,乙は甲が本件物件にて滞納している、管理費及び修繕積立金を一括で本件物件管理会社に支払う。甲は乙に対して、乙が一括支払いをした甲の滞納額(管理費及び修繕積立金)を分割して支払う。滞納している管理費及び修繕積立金の総額及び分納条件については下記に記載。
詳細を記載・・・・・
総額○○万円
甲は乙に、毎月○万円を○回に分けて支払う。
5,甲は乙に対し、本件物件の明け渡しに関し、その名目の如何を問わず、金銭の請求をしない。
以上のとおり合意が成立したので、本合意書2通を作成し。甲、乙署名のうえ、甲1通乙1通各々保有する。
令和3年8月16日
甲
名前 ○○ 〇〇 印
住所 〇〇市〇〇町・・・・
乙
名前 てきとーる 印
住所 〇〇市〇〇町・・・・
ページが複数に渡る場合は、帯をして割り印をしておきましょう。
内容を説明し、同意してもらいます。
ここでは有無を言わさず、はっきりとした強めの口調で、淡々と説明するのがベスト。
う同意いない場合は強制執行により無理やり立ち退きになりますよーー、だから同意してお互いに協力しながら進めていきましょう。
と若干微笑みながらサインを促します。
本来なら同意書のみで大丈夫なのですが、今回はゴミ屋敷+ジジイで内臓疾患があり動くのが困難な状況。
片付けをこちらでやらないと、1ヶ月後に明け渡しが到底できる状況とは言えない。
なので、もう1通作成しました。↓
残存動産所有権放棄書
1ヶ月猶予があるが、この1ヶ月の間にゴミを捨てるので、勝手に捨てても文句は一切言いません。
という所有物の放棄について同意してもらう書類。
残存動産所有権放棄書
本件物件所有者 てきとーる 殿
別紙、建物明け渡し同意書に記載通りの、令和3年9月15日付けで、建物を明け渡しいたします。本件建物の内部に残存した動産につきましては、令和3年8月16日付けで、所有権を放棄したので、貴殿の任意の処分に委ねるものとし、一切の意義を申し述べません。
令和3年8月16日
前所有者
住所:〇〇市〇〇町・・・・
氏名:○○ 〇〇 印
末尾物件現所有者
住所:〇〇市〇〇町・・・・
氏名:てきとーる
以下、物件目録
競売物件の建物の表示等記載。
片付けをするから、これを記載してくださいねーと、かるーく説明しておきます。
勝手にゴミ捨てても文句言わないでくださいねー、もちろん重要なものは確認しますと伝えておきます。
これで片付けを進めることができます。
その他書類 債権確認書
今回相手側が生活保護を受けるであろう予定でしたが、結果的に年金額が多かった為、無しに。
年金が多いならきっちり返してもらうぞ、ということで債権確認書も準備して、支払ってもらうことにしました。
まー、これの交渉がめちゃくちゃ面倒でしたねー、やはり金が絡むと人間面倒ですね。
債権確認書は通常は準備することはないでしょう、どうしても管理費・積立金を返してもらうつもりならやってもいいと思います。
が、おそらく競売時と同様に踏み倒されることは覚悟しておくべきです。
ほぼ期待していないので、明け渡しはきっちり行ってもらうし、妥協するつもりは無い!
という強い意志を伝えるための手段という意味でも準備しました。
ナメられるわけにはいきませんからね。
これだけしっかりやると、相手もこちらのことを不動産関係の仕事をされているのですか?と、聞いてきます。
適当にそれ関係に詳しい人がいるので、話しを聞きながら調査して進めているということを伝えておきました。
まとめ 直接交渉初回は強気かつ強引に書類にサインを促す
書類にサインをもらうことで今後有利に進めることができます。
最悪法的な手段になったときに証拠にもなります。
確実に作ることで、相手にもプレッシャーをかけれます。
相手は競売にかけられるようないい加減な人間です、少しでもスキを見せると甘えてくるので、譲れない部分は強めに言いましょう。
相手の方は市役所の福祉課の方も言ってましたが、いい加減で他力本願なところばかりとのこと。
まさにそのとおりで、なんとかなると思っているところが怖い。
競売後も他力本願で、自分ではできないとしきりに言ってましたねー。
困ったものです。
相手を正しい道に導くためにも、軽く説教を含めながら言うべきところはしっかりと言うべきです。
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コメント
興味深い記事ありがとうございます。私も中古マンションの競売に入札中なので、非常に参考になりました。ところで、前所有者から滞納管理費等の支払いはありますでしょうか?当事者間で斯様な契約を締結すること自体には何ら問題がない一方、区分所有法§8の定めにより、本来ならてきとーるさんが負担すべきもののような気がします。
コメントありがとうございます。
本来は落札者が負担すべきで、最初はもちろん支払いを行いました。
ただ、話し合いで少しづつでも返金してもらう約束をしました。
ですが、前所有者が亡くなったためほぼ戻ってこずでした。