
中古マンションを不動産競売で取得して、ほぼ全てをDIYで1年間かけて施工しました。
ゴミ屋敷だった状態からなんとか普通に住める状態に。
ビフォーアフターを見ながら紹介していきます。
- 物件のビフォーアフターを紹介
- 困難だったところ
- 心折れそうになったポイント
- まとめ
初のDIYリノベーションが不動産競売で、リノベーションを開始するまで、時間を要しました。
まずは前所有者に退去してもらう手続きと、話合いから始まり、ゴミ屋敷のゴミと家具類の廃棄。
これだけで軽く2か月くらいはかかりました。
その後やっとリノベーション。
道のりは相当長く、かなり困難もありましたが、なんとか完成。

終わってみればほんとやってよかったです。
それではビフォーアフターを見ていきましょう。
中古マンションフルリノベーション ビフォーアフター

まずは扉、これを開けるのが恐怖で仕方無かった。
マンションの外側に面してる部分は共用部分となっているので、基本交換や塗装等は行うことは不可能。
なので、玄関は掃除しただけでまったく変化無しです。
間取り ビフォー・アフター
ビフォー↓

マンションお得意の田の字形の間取り。
なぜこれが未だに採用されているのかわからないくらい、使い勝手は良くないと思います。
狭い部屋を量産しているだけの、面白みの無い間取り。
アフター↓

大きな変更点として、玄関入ってすぐの洋室を解体して、ウォークインクローゼットと土間にしています。
LDK部分は部屋を隔てていた壁を撤去して、大きなLDKとしました。
二人暮らしか、二人+小さいこども一人くらいがベスト。
理想としては優雅な一人暮らしが最高かと思ってます。
玄関から廊下 一部屋を無くして土間+ウォークインクローゼット

まずは入ってすぐの玄関。
ものすごく細い廊下と、薄暗さに入るのをためらうほど。
下駄箱に靴があふれて廊下に家具が置いてあり、もはや人が歩く廊下ではありませんでした。

玄関のリノベーション後です。
床を2重床にして、無垢の床材を使用。
一直線にLDKに繋がっており、明るい印象。

玄関入ってすぐの左側の下駄箱を破壊し、土間として貫通しました。
石材のタイルを使い汚れてもOK仕様に。
可動式の棚板で、靴もオープンに収納できるようにしてます。

洋室一間だった部屋を無くして、ウォークインクローゼットとしました。
マンションによくある田の字型の間取りで、狭い部屋が二部屋あっても使いづらい。

ウォークインとして、オープンな間取りにしました。
アクセントウォールは、ベンジャミンムーアのプロヴァンスブルーで塗装。
下地がコンクリートなので、味わいある面白い見た目に仕上がりました。

ウォークインの収納は左側はもともとの収納を再利用、右側は造作してます。
可動式で、収納だけでなくオブジェ等を置くのにも最適です。
なにより、部屋に合わせて作っているので違和感なく溶け込んでくれてます。

ウォークインと廊下の繋がった部分は、アーチ状にしました。
一度やってみたかったのですが、大変でしたが適当にやっても完成したので、意外と簡単だったのかもしれません。
このアーチを良いと言ってくれる人は多いですね。
水回り 洗面、トイレ、ユニットバス、全て変更 間取りは変更無し

狭くて無駄な段差が多い、古い仕様。
そしてなによりも汚くて使いたくない。

洗面はよくあるタイプの一体型。
便利なんでしょうが、やはり見た目は全然いただけません。

ユニットバスは本物のタイルが壁面には使われており、結構高級だったのか?と思わせてくれました。
が、解体がものすごく大変で、壁面がとにかく重くて最悪でした。

洗面はオープンなタイプに変更。
船舶ライトやモザイクタイルを使い楽しい雰囲気に仕上げました。
明るく使い勝手も抜群です。

ユニットバスはホーロ―製で壁に磁石でなんでもつけることが可能なタカラスタンダードのものを選びました。
浴室乾燥機もあり、夏場も送風できるので快適なのは間違いなし。

洗濯機置き場もオープンな収納。
床はヘキサゴンタイルのフロアタイルを採用。

トイレはさほどゴミ屋敷感はありませんが、汚いのは間違いなし。

トイレはタンクレスとまではいきませんでしたが、新しい物に交換。
奥の壁はライトグレーにし、清潔感のある見た目にしました。
寝室 間取りは変更せずオープンな収納と珪藻土を使った快適空間

ここが最も汚かった部屋、部屋に一歩も入ることができないくらいのゴミの山。
飲み物がこぼれたりと、悲惨な状況。
マンションだったからなのか、不思議とゴキブリや虫はまったくいなかったのが幸い。

オープンな稼働棚を作成。
右の壁面にはミッドナイトブルーの珪藻土を塗ってます。
珪藻土効果なのか、この部屋だけ独特の匂いと空気感があり、快適な雰囲気。
寝室として使うには最適です。
LDK 壁を撤去して対面キッチンのある広い部屋に変更

廊下からリビングとキッチンに入る扉。
ゴミと物だらけでとにかく狭く感じる部屋。

ダイニング部分には無理矢理畳が施工してあり、一段あがった仕様。
床は割れており、再利用はまず不可能。

扉を入ってすぐ右側には壁面にキッチンがあり、カウンターのような家具が置かれて狭い。
扉も壊れていて、ひどい見た目。

冷蔵庫の置き場がなく、無駄に冷蔵庫が存在感を増している。
キッチンは再利用できないこともないが、やはりこのまま使いたくはない。

和室部分は物だらけで汚い。
生活感があふれ出ていた。

和室の奥には収納があり、モノであふれていた。
無駄な壁を撤去して、全てを一部屋にリノベーション。

廊下とLDKを結ぶ扉は加工して、ガラス仕様の扉にして見た目もすっきり。
玄関の扉まで視線がつながるので、広く見せる効果があります。
扉のカラーはイマジンウォールペイントのティンロボットという色。

壁をなくしたので、全体的に広くなりました。
一部天井を作っていた木材等をあえて残して、棚の支え部分として使っています。
古い木材部分はグレーで塗装しました。
左側の棚はフローティング収納として、収納下部に空間が生まれスッキリした見た目の家具として造作しました。

コンクリート部分の壁をあえて残して、リノベーションした証として残しました。
斜めにペイントすることで、あえて塗ってないというメッセージを込めています。

キッチンはタカラスタンダードのシステムキッチン、IHクッキングヒーター、食洗機と最新設備を入れています。
キッチン側面はホーロー素材のため、磁石がくっつくのでいろんな楽しみ方も可能。
背面カウンターは造作して、オープンな部分と隠せる部分。
ルーバーの奥は冷蔵庫を置いてカウンターと直線になるよう、少し奥行きを設けています。
キッチン部分のみ石材のタイルを採用し、タイル下にはフィルム式の床暖房を施工してるので、熱伝導率の高い石材なので温もりは抜群です。
困難だったところ

- ユニットバスの解体
- 廃棄物の処理(特に石膏ボード)
- 石膏ボードパテの処理
- 2重床パーティクルボードの水平出し
ユニットバスの解体

ユニットバスは外側から壁面が固定されている為、内側から固定金具にアクセスできません。
外側の壁を破壊して、外から緩める必要があります。
外からのアクセスを知らなかったので、どうやっていいのか分からず、かなりの時間を要しました。
ユニットバスだけの入れ替えリフォームをDIYで行う場合は注意が必要です。
ユニットバス解体は外側からのアクセスが必要
廃棄物の処理(石膏ボード)

廃棄物は個人のDIYであれば、役所の焼却施設に持ち込めば受け入れてくれます。
しかし、石膏ボードがやっかいで、石膏ボードはそもそも受け入れNGの施設が多いかと思います。
専用の業者に手配するしかないのですが、1㎥で1〜2万円くらい費用がかかり、ダメージが大きいです。
また、廃棄時に大量の粉で様々な箇所が汚れるし、粉が取り切れません。
集塵機は必須で、初めて購入しましたが最高に使えます。
石膏ボードの処理をどうするか事前に調べておくのがスムーズです。
石膏ボードの廃棄方法を検討しておく、集塵機は必須
石膏ボードパテの処理

石膏ボードパテの扱いが初めてで、粉から準備したのですが、一気に大量に練ってしまい、徐々に硬化していきました。
硬化すると塗るのが難しく扱えない、知らないとかなりとまどいます。
また2度3度と塗って、研磨する必要もあり、経験が少ないとかなり難しいです。
壁紙ならなんとかなりますが、塗りの壁を作る場合は精度も高くないといけないので大変でした。
ある程度やればなれるのですが、いきなり本番でやると失敗することが多いです。
石膏ボードパテは少量を何度も練って、複数回に分けて作業する
2重床のパーティクルボードの水平出し

2重床の下地パーティクルボードの水平を出すのに、慣れないとかなり苦労します。
何度やっても、水平がでず、違うところがずれると、また違う場所がずれる。
本当に嫌になりそうで、気が狂いそうでした。
原因はパーティクルボードに脚を固定するのですが、脚部分をしっかりとビスで固定してから高さ調整をする必要があります。
固定しないと何度やってもずれるので、しっかりビスで固定しておきましょう。
パーティクルボードとフロア支柱はビスで固定を優先する
DIYで心が折れそうになったらどうする?

計画は大事だが、DIYをやっている最中に先のことは考えない
長期的なフルリノベーションをDIYでやっていると、途中で「まだこれもやらなきゃ!」「あれもやらないといけない・・・」と色々考えてしまいます。
先を考えると途方もなく永遠に終わる気がしなくなることがあります。
そんな時は・・・
一つ一つを終えた時に、毎回自分を褒める、こんなことが今日はできた!
毎回一つ一つの作業に満足感を覚えることで、次はこれをやるぞ!というやる気に繋がる。
先は長いので、先のことは考えすぎない、ある程度計画を立てて、前に進むことだけを考える。
成功するためには?もっと詳しくしりたいなら下記記事参照↓
まとめ 1年間かけてDIYしたフルリノベーションは得るものが多い

1年間をかけてなんとか終えることができたDIYフルリノベーション。
仕事をしながらの作業で、休みの日や合間で少しづつしか進めることができませんでした。
プロなら3か月、4か月で終わるのですが、一人だと1年間。
満足感はものすごくあるし、経験値はかなり上がりました。
やってよかったと思えるし、また次の物件にチャレンジしたいと思います。

今回の物件は賃貸予定なので、興味ある方はご連絡お待ちしています。
DIYリフォーム、リノベするなら持つべき工具紹介記事↓
コメント
すごいです!たまたま見つけたのですが、見入ってしまいました。私も体力があるうちにチャレンジしたかったです。継続して拝見しますので頑張ってください。
ちなみに、競売の残置物は、元所有者は放棄されたんですか?
コメントありがとうございます。
競売の残置物は、所有者の方は放棄されました。
一緒に話をして、捨てていいか確認しながらでした。
ほとんど捨てる方向だったので、あまり確認せず、捨てますよーって感じで進めていきました。
とにかくゴミだらけだったので・・・・